不動投資で物件の紹介を受けるため不動産屋へいくと7割くらいの確率でワンルームマンション購入をおすすめしてくれます。またある不動産屋は『ワンルームは多すぎて余っているからファミリー向け物件のほうがいい』と言っていました。
実のところはどうでしょう?どちらにもメリットはあるでしょうしデメリットもあるでしょう。
今回は不動産投資で物件を買う時ワンルームとファミリー向け物件のメリット・デメリットを説明したいと思います。
はじめにワンルームとは20㎡前後の1Rマンションを定義しています。ファミリー向けは50㎡~80㎡のマンションを提示しています。
ワンルームマンション投資のメリット
- リフォーム費用がワンルームマンションの方が安い
- ワンルームマンションのほうが利回りを期待できる
- 入居者層が広い
- ワンルームマンションのほうが入居が決まりやすい
リフォーム費用がワンルームマンションの方が安い
ワンルームマンション(1K 20㎡程度)はファミリー向けに比べて部屋も狭いのでリフォームするところが少なくリフォーム費用が安いです。
壁紙などの簡単なリフォームだけだと6万~で済みます。
ワンルームマンションのほうが利回りを期待できる
ファミリー向け不動産に比べワンルームは購入金額が安くすみますが、ファミリー向け物件の家賃に比べては安いものの利回りは高くなる傾向があります。
例えば、
- 1500-2000万 ワンルーム 築5年 20㎡ 賃料7万 表面利回り 4.2~5.6%
- 5000-6000万 ファミリー 築5年 50㎡ 賃料15万 表面利回り 3~3.6%
㎡数が大きければ大きいほどワンルームより家賃をとれるわけではないです。広さはワンルームより2.5倍でも家賃も2.5倍になるわけではないからです。
入居者層が広い
ワンルームの入居者層はファミリー向けよりも多いです。
- 学生
- 単身赴任者
- 独身者
ライフステージの変化で退去はありますが、ワンルームはファミリー向けよりも入居者層の広さから空室リスクを抑えることができます。
ワンルームマンションの方が入居が決まりやすい
今後の日本は高齢化社会・未婚率上昇の問題から需要は増加します。
そのためワンルームマンションの入居はますます高まっていく傾向にあります。
ワンルームマンション投資のデメリット
- 入退去が早い
- 単身者のため、管理に問題が起きる(家賃滞納や騒音問題等)
- 客付けは立地は大きく左右する
デメリット
メリットでもありデメリットでもあるが入居者が入れ替わるたびに現状回復・修繕をすると利回りが下がります。
入退去の都度発生する管理会社とのやりとりなどを考えると一度入居すると長期入居が見込めるファミリー向けより劣っている部分かもしれません。また客付けが難しいエリアの場合入居者募集をしても埋まらないこともあるため入居してもらうために余分に広告料を払ったり空室による機会損失が発生します。
ファミリータイプ物件のメリット
- 長期入居につながりやすく安心
- 駅近でなくともその他交通アクセスで入居しやすくなる
- 入居者の年齢層も比較的高く職業的にも安定していることが多い
長期入居につながりやすく安心
ワンルームに入居する独身者や単身赴任の方や学生とは違い家族で入居されることが多いため、生活環境の関係上(子供が学校へ通うや地域のつながり)安定入居が見込まれます。
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おおむね ワンルームは 3年に1回の入退去
ファミリーは 5-7年に1回の入退去
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駅近でなくともその他交通アクセスで入居しやすくなる
ワンルームの場合は駅近で立地が非常に重要になってきますが、ファミリー物件はそうではありません。
ちなみにアットホームでワンルーム物件とファミリー物件同条件の駅近で物件を探すとワンルームは3000件以上の検索結果がありましたがファミリーの場合は200件以下の検索結果になりました。ファミリー向けは駅近である必要がないためある程度購入するエリアを広げることができます。
入居者の年齢層も比較的高く職業的にも安定している方が多いので入居者の多くは子供がいる家庭や年配の方など学校や保護者の転職がない限りは長期入居を見込めますし、居住中のモラルも比較的安心できます。
ファミリータイプ物件のデメリット
- ワンルームに比べ、リフォーム費用が高くなりやすい
- ワンルームに比べ、利回りが低い
- 空室期間が長期化する可能性がある
ワンルームに比べ、リフォーム費用が高くなりやすい
リフォーム内容 | 費用相場 | |
ワンルーム(20㎡前後) | 現状回復のためのリフォーム(クロス張替えなど) | 6~23万 |
ファミリー(50-70㎡前後) | 現状回復のためのリフォーム(クロス張替えなど) | 18~69万 |
ファミリー向けのほうが住宅設備も豊富でグレードが上がり費用が高くなる傾向にあります。ワンルームと比べキッチンもファミリータイプになるとコンロの大きさや水回りの設備も大きいものが好まれるため費用がかかります。
またトイレやお風呂など水回り関係全般をリフォームする際は長期入居が多い分それに伴っての内装の痛みや経年劣化品の交換などリフォーム代金が高額になります。
ワンルームに比べ、利回りが低い
ファミリー向け物件は物件価格自体が高く、ワンルームに比べて2-3倍の費用が必要になります。
ただし2-3倍費用をかけたからと言って2-3倍家賃収入を見込めるわけではないため利回りはどうしてもワンルームに負けてしまいます。
空室期間が長期化する可能性がある
ワンルーム需要のように1年を通して客付けが可能なものではなく転勤、転居シーズンを過ぎるとなかなか空室が埋まりづらいため長期間空室になる可能性もあります。
ワンルーム物件を購入する際に気を付けなければいけない点
HOME’Sデータ参照
ワンルーム物件を購入する時に気を付けること
- 立地が最優先
- トイレと風呂が別であること
- 築年数を気にする
- 20㎡以上が人気
ある程度の家賃と客付けをするためには上記内容は必須条件になります。参照するデータでは部屋を借りるときに検索条件として駅7分以内を検索する人が90%以上います。
逆に駅から遠い物件はほとんど検索されていないのでワンルームの場合は駅近は選んでもらうための重要な条件になります。またトイレ・風呂別は物件を探す際にもっと最重要事項になり、6割の方が検索条件にいれるため押さえるべきところです。
ファミリー向け物件を購入する際に気を付けなければいけない
- 校区
- 治安がいいこと
- 保育施設が充実していて子育てしやすい
- 大型のショッピング施設がある
ファミリー向け物件はワンルームとはそもそも客層が違うため気を付けなければいけない点が大きく違います。
そのなかでも校区は入居者が物件を決める際に非常に重要要件にしている方が多いです。
利回りや立地だけでみると見落としがちになりますが校区はファミリー向け物件では重要で誰もが我が子をあまり評判のよくない学校へ入学させたいとは思いません。物件を購入する際は最寄りの不動屋さんへ校区を確認する必要があります。
まとめ
- ワンルームマンションのほうが不動産投資向きであること
- ファミリー向け物件も捨てがたいがリスクを考慮して購入するべき